「お気持ち」に対する私の「お気持ち」。

宮内庁は、秋篠宮家の長女眞子さまと小室圭さんの結婚が延期されていることについて、眞子さまが記した現在の2人の「お気持ち」を文書で公表しました。

 皇室の方が、自分たちの意見や方針を発表するときに、「お気持ち」という言葉が使われ始めたのは、先代の天皇陛下が、生前に譲位したいという「お気持ち」を発表されたのに始まると思われます。しかしあれも直接的に「譲位したい」と仰ったわけではなく、陛下のお言葉を勝手に忖度した周辺の人々が、譲位に向けて動き出したというだけの話です。最終的には直接陛下本人に発言の意図を確認したんだとは思いますが。

 しかしそれ以降、特に自分が快く思っていないことに対して、「不快である!」ということを表明することを「お気持ち表明」と言われるようになってしまいました。おそらくプラスな感情よりもマイナスな感情のほうが表に出やすいということがあるのかもしれません。それが転じて「お気持ちヤクザ」という言葉まであるぐらいです。

 それはともかく、内容としては

今の時点で具体的なものをお知らせすることは難しい状況です。

という、ただの現状報告で、目新しいものがあるわけではありませんが、いい機会なので、この件について語っていきたいと思います。

婚姻は、両性の合意のみに基いて成立する。

 日本国憲法第1条には、

天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。

とあります。天皇陛下の姪である眞子さまもそれに準じると思われます。だからといって、眞子さまに、伝統的な価値観を押し付けなければいけないというものでもありません。そもそも現在の「伝統的」とされている家庭観は、明治以降に確立したものとされています。その象徴とされる「家制度」は戦後に否定されました。結婚に関しては「○〇家」と「◇◇家」の結婚とよくいわれますが、それは名目上のことで、実際は

婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。

と、日本国憲法にも規定されています。日本国憲法は、ご存じのとおりアメリカ(GHQ)の影響下で制定されたので、それが近年の憲法改定の議論の前提にあるのですが、「日本の伝統的な価値観」について声高に主張される方は、この点に関しても改定するべきだと考えておられるのでしょうか。

 むしろ、日本の象徴に準じる方であるからこそ、新しい価値観を提示できる立場でもあると考えられます。お相手の小室さんはニューヨークに滞在中で、コロナ禍もあってなかなか会うこともできません。ただ、コロナ禍にあっては、たとえ数kmしか離れていなかったとしても、会うことができないことは往々にしてあります。しかし今の時代、zoomなどを使って、お互いの顔を見ながら会話することは可能です。そこに距離は関係ありません。直接接触しないので、意図せず妊娠してしまうということもありません。

 今回の結婚騒動では、お相手の小室さんへの誹謗中傷もひどいものがあります。今回の「お気持ち」のなかでも、

様々な理由からこの結婚について否定的に考えている方がいらっしゃることも承知しております。

と言及されるなど、その「お気持ち」は先方にも届いています。曰く出自が卑しいだの、親が借金を抱えているだの、「海の王子」に選ばれただの、そういうのはそれこそ出自の卑しい週刊誌などに語らせておけばいいことです。以前出雲大社宮司の方に嫁がれた皇室の方がいらっしゃいましたが、今ではそのようなケースは極めてレアケースだと思われます。おそらく眞子さまの結婚相手としては、そのような上流階級の人のほうがいいということなんだと思いますが、最近ある事件をきっかけに、「上級国民」批判が起こったことは記憶に新しいところです。

 今の時代、いわゆる「一流企業」に勤めている人も、どんなきっかけがあって苦境に陥るのか分かりません。その点、小室さんはアメリカに留学して弁護士を目指している身。弁護士という方向性はともかくとして、(それこそ上記の「上級国民」の裁判をはじめ、どのような極悪人の裁判でも、それを覆すのが弁護士の仕事なわけで、資格取得の困難さと仕事内容が釣り合わないと個人的に思っている職種の一つです。)自分の腕で立ち上がろうとしている姿勢には共感できるものがあります。弁護士になったからといってすぐに高収入が得られるというわけではありませんが、知名度だけはあるので、仕事がなくて困るということはないと思います。眞子さまも自分のできる範囲で仕事をして、夫を支えればいいわけで。

 私の父も、私が生まれたときは学生でした。(なるのに学生時代から時間のかかる職業を目指していたので)私の母子手帳には、父の職業の欄には「学生」と書かれています。母は、私を産んだ直後で仕事をすることもできず、また出産直後の女性の就業に理解のある時代でもなかったので、仕事もせずに育児に専念していました。収入もなくて大変だったと思いますが、なんとかなっています。一般庶民の我が家でもそうだったので、それに比べればどうってことはないです。それに今すぐという話でもないので、焦る必要はありません。むしろこれだけ世間からバッシングされても、結婚の意思が揺るがないというのは、それだけメンタルが強いということでしょう。それは今後の結婚生活にも生かされるかもしれません。

 しかし、これだけ眞子さまの結婚に世間からの風当たりが強くなると、弟の悠仁さまの結婚のときはどうなるのかという心配はあります。現状で唯一の天皇系の後継者で、いずれ子孫を残していかなければいけない立場です。お相手の方への風当たりは、眞子さまの比ではないと思われます。小室さんに誹謗中傷を投げかける皆様におかれましては、ぜひ今のうちから、悠仁さまのお后としてふさわしい家柄と品格を備えた方を、リストアップして提示していただきたいものだと思います。相当難しい案件だと思われますし、本人に拒否されたらそれまでですが。

ともかく、眞子さまと小室さんがBe TogetherしてCan You Celebrate?といえる日はそれほど近くはなさそうということのようです。